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公開:2024.12.27
更新:2024.12.27

右、左、斜めの向きによって意味が違う? 白地に赤い矢印の標識の意味は?

クルマを運転していて、「この赤い矢印の標識ってどんな意味だっけ? 」と迷うことはありませんか?  道路標識には、形が似ていても“色”や“向き”などの違いによって意味が変わるものがあります。意味を間違えてしまって交通違反になってしまった……なんてことは絶対に避けたいですよね。道路標識は、道路の安全や円滑な交通を確保するために必要な案内や注意事項を示す目印です。クルマを運転するなら絶対に理解しておきたい道路標識をしっかりおさらいしましょう。

目次

赤い矢印の標識が示すそれぞれの意味は?

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「転回禁止(Uターン禁止)」の本標識の下にある補助標識

赤い矢印の道路標識には、右や左、斜めなど向きが違うものが複数あります。

この赤い矢印の標識は単体で設置されることはない「補助標識」で、駐車禁止や走行速度規制のような「本標識」の意味を補足するために取りつけられています。

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「最高速度」の本標識の下にある補助標識

そして、この赤い矢印の補助標識は向きによって意味が違うんです。

みなさんはそれぞれの意味がパっと頭に浮かびますか?

【始まり】

意味:本標識が示す交通規制の区間や区域の始まりを示します。

種別:補助標識

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赤い矢印が右を向いているこの補助標識の意味は、本標識が示す交通規制の「始まり」です。右に向いている補助標識の代わりに、文字で書かれていることもあります。

ここから

「始まり」の矢印の代わりに文字で表記しているものもあります

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上図では、駐車禁止の本標識に取りつけられているので、「この標識より先は、駐車禁止区域です。」ということを意味します。この標識より先に駐車すると、道路交通法違反となり罰則が科せられます。

【区間内・区域内】

意味:本標識が示す交通規制の区間内や区域内を示します。

種別:補助標識

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赤い矢印が両方についているこの標識の意味は、本標識が示す交通規制の「区間内・区域内」です。

矢印が両方についている補助標識の代わりに、文字で書かれていることもあります。

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「区間内・区域内」の矢印の代わりに文字で表記しているものもあります

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上図では、駐車禁止の本標識に取りつけられているので、「この標識の区間内・区域内は、駐車禁止区域です。」ということを意味します。区域内に駐車すると、道路交通法違反となり罰則が科せられます。

【区間内、区域内】の標識の設置間隔

この【区間内、区域内】の標識の設置間隔は、100~800mと道路環境や標識の設置方式によって設置距離に幅があります。

「市街地のような歩行者の通行を優先すべき道路の中に設置 / 自動車通行を重視した道路上に設置」されているか、「標識が路側に単一で設置 / 車道部の上空に設置」など、交通量、道路環境、運転者の視認性、標識の視認性、および運転時の反応時間などのさまざまな要素を考慮の上設置されています。また、道路自体に「駐車禁止」の文字や特定色のストライプのような目立つマーキングがある場合などは、下図で示した間隔の3倍まで設置区間が延長されている場合もあります。

交通規制基準

警察庁 「交通規制基準」 より作表

【終わり】

意味:本標識が示す交通規制の区間や区域の終わりを示します。

種別:補助標識

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赤い矢印が左を向いているこの標識の意味は、本標識が示す交通規制の「終わり」です。

上図では、駐車禁止の本標識に取りつけられているので、「駐車禁止区域はここまでです。」ということを意味します。

区域の手前に駐車すると、道路交通法違反となり罰則が科せられます。

 

左に向いている標識のほかに文字で書かれているものもあります。

ここまで

「終わり」の矢印の代わりに文字で表記しているものもあります

同じ意味を持つ別のマークもある

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実は、この白い丸に青い斜線(スラッシュ・/)の補助標識も、交通規制の「終わり」を意味します。

この補助標識は、同一の柱に複数の本標識を上下に併設する場合に使用されます。

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上図では、「追越しのための右側部分はみ出し通行禁止」と「駐停車禁止」の本標識の上に取りつけられているので、「追越し禁止と駐停車禁止の交通規制がここまでです。」ということを意味します。

【方向】

意味:本標識が示す路線・施設・場所がある方向を示します。

種別:補助標識

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上図の斜め向きの赤い矢印は、本標識が示す路線・施設・場所がある「方向」を示しています。矢印が右斜め上を向いているこの標識の意味は、国道番号の案内標識の下に取りつけられているので、「国道45号線はこの方向です。」ということを意味します。

赤矢印の方向の違いを理解して、安全運転を

いかがでしょうか? 運転中に見かける道路標識はたくさんありますが、今回は「赤い矢印」の補助標識について解説しました。

補助標識は本標識の補足情報ですが、この補助標識の矢印の向きの違いで標識の示す意味が正反対になってしまいます。本標識だけでなく、補助標識の意味も正しく理解しましょう。交通安全のために標識を正しく理解して、みんなでルールを守りたいですね。

(掲載情報は2024年12月時点の内容です。)

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