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はれクル

2020.3.26

革製品とクルマ

時間とともに色や手触りなど味わい深くなっていく革製品が、 私のお気に入り。一方で、クルマは、使い込む味わい深さとは無縁なものと思っていました。でも、クルマも使えば使うほど馴染むものがあると気が付いて……

時間が経つほど味わいがでる革製品

革製品のエイジングのように、時間が経つほど、使えば使うほど、味わい深くなっていくものに心惹かれます。

革製品は使い込むほど、革の色が変わって、生地が柔らかくなっていきます。整った色と形の既製品から、だんだんと風合いを帯び、手に馴染んでいく様子は、私だけのトクベツなものができあがっていくようで、その過程も楽しんでいます。

クルマは、新しいものが良い?

そういった時間の流れを感じられるものとは反対に、新品のきれいな状態や最新のものの方が良いとされるものもあります。「クルマ」もそのひとつ。そう思っていました。

 

クルマは、時間が経過してもあまり見た目は変わらないので、私にとっては味わい深さや奥深さを感じにくく、あまり興味を持てませんでした。

 

なかには、古い年代のクルマをコレクションする楽しみ方もありますが、その時代を楽しむのであって、クルマと一緒に馴染んでいく過程を楽しむものではないと考えていました。

(そもそも年代物のクルマは、プレミアがついて高くて買えません)

ところが、自分のクルマを持つようになり、運転することが増え、クルマにも、時間の経過とともに自分の手に馴染んでいくものがあることに気が付きました。

古くなるのではなく、プレミアが付くことでもなく、革製品のように自分のものになっていく感覚。

 

その感覚を感じたのは、「運転しているとき」です。

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クルマを運転するほど馴染む感覚

自分の思い通りに、走り、曲がり、止まる。

絶対に人間の力だけでは出せない力やスピードなのに、まるで身体の延長のように思いのままに動く感覚は、たくさん経験するほど精度が上がり、より馴染んでいきます。

 

世のクルマ好きと言われる方々は、こういった感覚を知っていて、そこにクルマの魅力を感じているのかもしれません。もちろん、私の運転はうまくはないですが、たしかに、今、イメージ通りに走れていると感じる瞬間があります。

 

この瞬間は、普段と同じ道を走っていてはなかなか感じることができません。かといって、特別な道や、峠道やサーキット場でなくても大丈夫です。いつも走っている道と違う道を、ちょっとだけ新鮮な気持ちで走るときに感じるような気がします。

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たくさん経験するほど自分に馴染んでいく過程は、革製品のエイジングに通じるものがあります。それが目に見える革製品か、感覚で感じる運転かという違いだけです。

こういった感覚だと誰かに伝えることが難しいのですが、クルマを操る楽しさは、自分で経験して初めて分かったものでした。

「自分の手に馴染むこと」もクルマの楽しみ方のひとつ

そう考えると、クルマを運転する時間は、単なる移動から自分の手に馴染ませる時間になります。いつもより丁寧に、注意を払って運転するとしっかりと反応が返ってきます。

他のものを通して自分の感覚が伝わるのは楽しく、クルマの運転の奥深さを垣間見た気がします。

クルマは、所有から利用する大きな流れがあり、その楽しみ方もさまざまになってきています。そんないろいろな楽しみ方のひとつに、「クルマを手に馴染ませるという楽しみ方」があってもいいのかな……と思います。

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