日本各地を旅する! バンライフ+犬のいる暮らし=「VAN WAN LIFE」で実現する自由な生きかた
今回のインタビューは『暮らしとくるまフォトコンテスト2022』で入選されたvw1303takeさんご夫妻。愛犬のこごみちゃん(チワワの女の子・8歳)とともに岐阜県にお住まいの大変仲のよいご家族です。ご夫妻で考案した“VAN WAN LIFE(=バンワンライフ。犬と一緒に出かける車中泊の旅)”というキャッチフレーズのもと、愛車のランドクルーザープラド78で車中泊をしながら全国各地を旅したり、「VAN WAN LIFE」のイベントを主宰したり、とてもアクティブで自由なライフスタイルを実践されています。
目次
愛犬と一緒に車中泊をしながら旅する「VAN WAN LIFE(バンワンライフ)」を発信
ー「VAN WAN LIFE」というライフスタイルは、どのようなきっかけで始めたのでしょうか。
結婚2年目に東日本大震災が発生して、妻と「この先、災害などがあったときも柔軟に対応できる生活パターンがあるといいね」という話になりました。その話のなかで、私は独身時代に車中泊の経験があることを伝えると、旅行や観光が好きな妻と会話が弾んで「じゃあ、家族で車中泊をしながら、いろんなところへ旅しよう!」と意気投合したのがきっかけです。そのあとこごみも加わって、犬連れならよりクルマでの移動が便利なことに気づきました。
きっかけは防災の観点でしたが、そこから家族で楽しむアクティビティとして車中泊をしながらさまざまなところに出かけています。
ー「VAN WAN LIFE」と銘打ったイベントを主宰されたのだとか、すごい行動力ですね。
私たちの「VAN WAN LIFE」と同じような“犬と車中泊するイベント”を探してみたら、意外にも見つからなくて……。それならば、自分たちで主催してみようと、なかば勢いで始めたイベントなんです(笑)
このイベントは岐阜県大垣市の協力で2回開催して、2022年は約3,500人、2023年は約4,000人ものかたがたが集まり大盛況でした。
「VAN WAN LIFE」は、自由にアクティビティを楽しめるところが最大の魅力!
ーInstagramを拝見すると、かなり頻繁に車中泊での旅行をされていますね。「VAN WAN LIFE」の魅力について教えていただけますか。
「VAN WAN LIFE」は行先や時間にとらわれる必要がないので、天気や気分によってフレキシブルに計画を変更できる自由度の高さが最大の魅力だと考えています。雨だとこごみの散歩ができなくてかわいそうだし、楽しみにしていた風景を見られなかったりするので、我が家の場合は、天候は大きな要因になっています。
ー旅先ではテントを設営せず、車中泊だけで過ごしていることが多いようですが、何か理由があるのでしょうか。
私たちは、あえてテントを建てず、家族との時間やアクティビティを楽しむ時間に使いたいと考えています。テントが拠点になってしまうと、例えば近くに夕日の綺麗な場所があったり、温泉があったりしても自由に動きにくくなってしまいますよね? テントを建てなければ、好きなときに自由に動き回れ、「VAN WAN LIFE」のメリットを最大限に活かせます。
それにテントを設営・撤収するのはそれなりに労力と時間が必要なので、私たちはそれを割愛して、ゆったり過ごしたり、アクティビティを楽しんだりする時間に使いたいという想いが強いんです。
車中泊仕様のクルマは、引き算の考えかたでシンプルに
ークルマがお好きで以前はフォルクスワーゲン ビートルに乗られていたようですが、現在のトヨタ ランドクルーザープラド78(通称78プラド)に乗り換えられたのはなぜでしょうか。
真冬にフォルクスワーゲン ビートルで岐阜県の温泉へ出かけたときに、途中で大雪が降ってきて、外気温はマイナス12℃になってしまって。よく走ってくれるビートルでも、さすがにこの天候では厳しいかな? と思っていたところに、対向車線をメルセデス・ベンツ Gクラス(ゲレンデヴァーゲン)の4輪駆動車が、この雪をものともせず、まるで王者のように走り抜けていったんです。その姿を見て、人生に一度くらい4輪駆動車に乗ってもいいなと思ったのが、78プラドに乗り換えるきっかけでした。
ーバンライフといえば、ワンボックスカーやミニバンが主流ですよね。78プラドで車中泊をするのは狭くないのでしょうか?
たしかに78プラドは車中泊をするには室内空間が狭めですが、観音開きの後部ドアを開ければ開放感があります。私は家と庭をつなぐ縁側のように、外と中をゆるやかにつなぐ場所がすごい好きなんです。晴れていれば後部ドアを開放して、車内から外につながっていく景色に身を置くのはとても居心地がいいです。
また、雨が降ると車内のスペースだけでは足りないので、必要最小限のスペースやグッズで足りる工夫をしています。そのためにベッドは5回もつくり直しましたし、内装の細やかなところはマグネットで固定するなどの妻のアイデアや工夫が詰まっています。
実際に使いながら試行錯誤を繰り返し、本当に必要な物だけを引き算をして考えています。
これからも大好きな「VAN WAN LIFE」を続けながら日本各地を旅する
ーこれまでは、どのようなところに旅をしてこられたのでしょうか。
私たちは、できるだけ人の居ない場所や見晴らしのいい場所へ行きたいので、自然と○○半島とか○○岬とか突端へ行く機会が多くなるんです(笑) これからも本州最北端の下北半島や本州最東端の岩手県 魹ヶ埼(とどがさき)へ行ってみたいですし、鹿児島や北海道へも行ってみたいと思っています。
「VAN WAN LIFE」を始めてから家族で訪れた場所を日本地図に塗っていて、日本国内のいろいろな場所を巡って塗る場所が増えていくのが楽しみです。
ー旅をしていて印象に残っている場所や、エピソードを教えていただけますか。
2023年の年末から年始にかけて5泊6日で行った門司港~別府~湯布院~岡山への旅は、観光も自然の中の体験もバランスよく楽しめて一番印象に残っています。
九州の玄関口の門司港は、大正時代から残る煉瓦づくりの建物がレトロで、柔らかいイルミネーションの雰囲気とマッチしていて素晴らしかったです。
また、大分県由布市では、こごみと一緒に龍昇の滝(りゅうしょうのたき)までトレッキングできて楽しかったですね。辰年の正月に龍昇の滝に行く。それだけで運気が上がりそうですよね。家族みんなの健康を祈願してきました。
ほかにも別府市の的ヶ浜(まとがはま)で見た初日の出は感動的でした! 名物の温泉も堪能し、とにかくこの旅はすべてが充実しており、満たされた時間でした。
ほかに出かけたところでは、2022年の年末から年始にかけて行った山口県の本州最西端の旅では、毘沙ノ鼻(びしゃのはな)で本当に本州の西端まで来たんだと実感できて大興奮でした。
あと新潟港からフェリーで行った佐渡島の旅では、大野亀(おおのがめ)という巨大な一枚岩(高さ167m)をバックにクルマと一緒に写真を撮ることができたし、この2つの旅もとても印象に残っています。
今回は、「VAN WAN LIFE」というライフスタイルを提唱・実践しているvw1303takeさんご夫妻にお話しを伺いました。これからも今のライフスタイルを継続して、人間と愛犬たちが種を超えて少しでも豊かな生活ができるよう願っていること、「VAN WAN LIFE」の魅力をさまざまな形で発信していきたいことを語ってくれました。
これからもvw1303takeさんご夫妻は「VAN WAN LIFE」の旅を続け、こごみちゃんと楽しく豊かな生活を送っていくことでしょう。
取材協力・写真提供いただいたフォロワーさん: vw1303takeさん
https://www.instagram.com/vw1303take/