タイヤパンクのその前に! トラブルを予防する「タイヤ空気圧」チェック法
クルマの運転中に、突然タイヤがパンクしたら?! JAFは2019年3月、「この10年間でタイヤトラブルによる出動が10万件増えている」と発表しました。その原因のひとつに、定期的なタイヤチェックをしていないことが考えられています。タイヤの空気圧が適正でないと、タイヤのバースト(破裂)やパンクなどのトラブルを引き起こす可能性が高くなります。思いもよらぬトラブルを招く前に、月1回のタイヤ空気圧チェックでしっかり予防をしましょう!
目次
タイヤの空気圧が不足するとどうなるの?
タイヤの空気圧は見ただけでは分かりませんが、1か月に5%程度、自然に低下していきます。空気圧が低下すると、①クルマの燃費が悪くなる、②乗り心地が悪くなる、③タイヤの寿命が短くなるといった、経済的にもよくないことばかりです。
自転車を運転するとき、タイヤに空気が入っていないとペダルが重くなりますよね?
クルマもそれと同じで、タイヤの空気圧が足りていないと、クルマを動かすのに必要以上に力を使い、ガソリンの消費が増え、燃費が悪くなります。また、空気が十分に入っていないので、道路の凹凸の影響を受けやすくなります。さらに、タイヤが偏ったすり減り方をするなどタイヤの寿命が短くなる原因につながります。
空気圧チェックって、いつ、どうやるの?
タイヤの空気圧は、専用の「エアゲージ」などで点検・調整を行います。自分で道具を持っていなくても、ガソリンスタンドやタイヤ販売店で道具を無料で貸し出してくれる所が多く、カー用品のオートバックスでは無料でタイヤの空気圧チェックや安全点検をしてくれます。
チェックの頻度は月1回、または長距離のお出かけ前に点検する習慣をつくりましょう。できれば、タイヤが冷えている(あまり走行していない)状態がいいですよ。
適正な空気圧の調べかた
クルマ(車種)ごとに適正な空気圧が指定されています。
同じ車種でも、製造年式やグレード、タイヤサイズによって異なる場合がありますので気を付けましょう。車両ごとに指定されている空気圧は、ほとんどのクルマでは、運転席のドアを開けたときに見えるところに表示シールが貼られています。
タイヤ空気圧のセルフチェック方法
自動車のタイヤ空気圧をチェックしたことない方でも、自転車の空気を入れたことはあるかと思います。考え方は同じなので、この機会に正しいやり方を覚えましょう! 気になった時にいつでもセルフチェックできれば、安心ですよね。
まずは、事前準備として、タイヤの適正空気圧を調べましょう。前輪と後輪で違うこともあるので注意してください。写真では、前後輪ともに240kPaです。
※単位のkPa(キロパスカル)は、気圧の単位hPa(ヘクトパスカル)の10倍の単位です。
その① バルブキャップを外します。
タイヤをよく見ると、自転車と同じようなキャップが見つかるかと思います。これがバルブキャップです。外した後はなくさないように、分かりやすい場所に置きましょう。
その② エアゲージを押し当てて、今の空気圧をチェック!
エアゲージの先を、バルブにぎゅっと押し当てます。すると、エアゲージ表示板の目盛が動きました!このクルマの場合、適正空気圧は240kPaなので、今の220 kPaだと空気圧が低いようです。
※エアゲージの形は、さまざまなタイプがありますので、事前に使い方を確認しましょう。
その③ 適正空気圧になるまで調整する
空気圧を調整します。適正空気圧より低い場合は、空気を入れてから再びエアゲージを押し当てます。すると、今度は適正空気圧よりも高くなりました。一度、空気圧を高くしてから、エアゲージ表示版の少し上ある突起をを押しながら空気を抜き、指定空気圧に合わせます。適正な空気圧になったら、確認のために同じタイヤに対して2~3回空気圧を測定します。
空気圧を調整するポイントは、一度、高めの空気圧にしてから、突起を細かく押しながら少しずつ減らして調整することです。
その④ バルブキャップをしっかり閉める
適正空気圧になったことが確認できたら、バルブキャップをきっちり閉めます。これでタイヤひとつ分は終了です。
①~④を、すべてのタイヤに対して行います。
いかがでしょうか?道具があれば、手順は簡単ですよね。自転車の空気入れのように手動ではないので疲れません。4本分の空気圧チェックをしても、10分くらいで終わりました。
人の命を乗せる「タイヤ」を大切に
タイヤは、クルマの中で地面とつながる唯一の部品。
その接地面積は、タイヤ1本でわずかハガキ1枚分、クルマ1台分ではハガキ4枚分の面積で支えています。人の命を乗せる大切な部品のタイヤ。タイヤの性能を最大限に生かすために、そして不要なトラブルを予防するために適正な空気圧を維持しましょう。