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公開:2020.9.7
更新:2021.4.2

あなたのタイヤは大丈夫? 初心者も気軽にできる「タイヤ点検」の方法

運転前のタイヤの日常点検は、わたしたちの命に関わる大切なこと。タイヤは路面と接しながら走行しているのでだんだんとすり減る(摩耗する)し、時間が経てばゴムが劣化していくので、寿命があるのです。安全に走行するため、タイヤには交換時期を知らせるサインがいくつかあり、そのサインを見落としてしまうとパンクやバースト(破裂)、スリップの危険があります。 今回は、タイヤの「溝」の確認方法を中心に、タイヤの日常点検を今一度おさらいしましょう。

目次

日常的なタイヤ点検が、わたしたちの命を守る

クルマの安定した走行に必要不可欠なタイヤは、わたしたちにとって「命を乗せて走る」とても重要な存在です。オートバックスでは、3年または30,000kmを交換目安としていますが、日常的にタイヤの状態を正しく把握できていないと、予期せぬトラブルに遭遇する可能性があります。

 

もしも、ドライブの途中にタイヤがパンクしてしまったら、目的地に向かうどころではありません。楽しいはずのおでかけが台無しになるのは嫌ですよね。

 

国土交通省でも、クルマの日常的な点検はドライバーの義務とし、安心・安全なドライブのために適切な時期に点検を実施するよう呼びかけています。

いつも日常点検している方も、正しいタイヤ点検ができているか、ぜひ今回の記事を読んでおさらいしましょう。

 

危険なサインを見落とさないように、正しいタイヤ点検のポイントをおさえておくことが大切です。自分で点検する際の、セルフチェックのポイントを紹介します。

「これって危険なサイン?」タイヤ点検のポイント

日常点検のうちタイヤ周りは3つのポイントがあります。ポイントをきちんとおさえて、適切なタイミングで運転前に必ずチェックしましょう。

1.タイヤの空気圧
2.タイヤの亀裂・損傷および異常なすり減り
3.タイヤの溝の深さ

ポイント1 : タイヤの空気圧

月に1回は、タイヤの空気圧が適正かどうかチェック。空気圧が低いと、「クルマの燃費が悪くなる」「乗り心地が悪くなる」「タイヤの寿命が短くなる」など、さまざまな悪影響を及ぼします。タイヤの空気圧は見ただけでは判断が難しいのですが、空気圧は専用の「エアゲージ」で点検・調整ができます。

 

適正空気圧はタイヤの種類やサイズが同じでも、車種により異なります。運転席のドア開口部に「指定空気圧」が記載されている場合が多いので確認しましょう。もし空気圧が足りないようなら、指定空気圧まで補充が必要です。詳しいチェック方法は、こちらの記事をご覧ください。

関連記事:タイヤパンクのその前に! トラブル予防の「タイヤ空気圧」チェック法

ポイント2 : タイヤの亀裂・損傷および異常なすり減り

クルマに乗る前に、タイヤにキズやひび割れ、異常なすり減り(摩耗)がないか、目や手でチェック。また、タイヤに小石などの異物がついていないか確認し、ついていたら取り除くことが必要です。タイヤはゴム製品なので、クルマに乗る回数が少なくても日光で時間が経つと劣化することを忘れずに。

 

また、空気圧不足や位置交換(ローテーション)をせずに使用し続けることで、ひび割れや偏った溝のすり減り方を悪化させる場合があるので、念入りに点検することが大切です。タイヤのゴムの劣化や損傷をしているときは、パンクやバーストが発生する危険があるので、すぐに交換しましょう。

タイヤすり減り

ひび割れのあるタイヤ

ポイント3 : タイヤの溝の深さ

タイヤの溝の深さは、道路交通法で1.6mm以上でなければならないと定められています。溝の深さが1.6mm以上になっているかは、タイヤについている「スリップサイン」を見て確認することができます。

 

スリップサインとは、タイヤの溝の中にある盛り上がった部分のことで、どのタイヤにも必ずついているものです。

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タイヤの溝の奥にある小さなゴムの盛り上がりがスリップサイン

タイヤのどこにスリップサインがあるかというと、タイヤの側面についている△のマークを目印に探してみると見つけやすいです。

 

△のマークの延長線上にある地面と接する部分(接地面)を見てみると、タイヤの溝の中にゴムの盛り上がっている部分を確認することができます。

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写真中央に“△”マークが見えます

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△マークを目印に接地面を見るとスリップサインが見つかります

タイヤがすり減り、溝が浅くなると、溝の奥にあるスリップサインが表れてきます。スリップサインが出てきたら、タイヤの地面が接する高さと同じ高さになっている=タイヤ交換の時期ということです。

 

一般的に、ひとつのタイヤにつきスリップサインの範囲は4〜9箇所。ひとつでもスリップサインが表面に現れたら、大変危険な状態です。すぐに新しいタイヤに交換する必要があります。

タイヤの溝が足りないとどんな危険がある?

タイヤの溝の大切な役割のひとつには、路面の間の水をかき出すことです。溝の深さが充分でないとスリップしやすくなり、タイヤと路面の間に水が入り込み滑りやすくなることで起こるハイドロプレーニング現象が起こりやすくなります。

 

特に路面が濡れている雨天時の走行は大変危険。たとえ走行速度が低くてもタイヤが水の上を滑る(路面から浮く状態)ようになってしまい、ハンドルやブレーキが効かないほどコントロール不能になる可能性があります。

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出典:PIXTA

また、溝の深さが足りていないと、ハイドロプレーニング現象だけではなく、騒音や振動の発生やパンクやバーストなど、さまざまなトラブルにつながる可能性があります。事故やトラブルを未然に防ぐため、運転前にタイヤの溝の深さを正しく点検しましょう。

タイヤの点検はプロに任せると安心

タイヤの日常点検は、自分で定期的に正しく点検することが重要です。もし、少しでもタイヤの異常や心配事があれば、すぐにプロに相談しましょう。オートバックスでは「タイヤの無料点検」を実施中です。わからないことがあれば、お店に行ってスタッフまで気軽にお尋ねください。ロングドライブ前の点検などプロのお墨付きがあれば、心から安心してドライブを楽しむことができますね。

ポイントをおさえたタイヤ点検をして、安全で楽しいドライブを

ポイントさえ押さえればタイヤの日常点検は、時間もあまりかからない簡単なものです。タイヤの異常をうっかり見落としてしまうと、大きな事故やトラブルにつながることもあるので、運転前に必ず自分でチェックすることを習慣化しましょう。

 

運転前のセルフチェックで、楽しいおでかけになりますように。

羊

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