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公開:2019.12.26
更新:2021.6.7

クルマにとっての血液? エンジンオイルの交換が大切なワケ

自動車教習所でエンジンオイルのチェック方法を覚えたはずなのに、クルマにとってどんな役割があるのか今となってはすっかり忘却の彼方に…。「そもそも、エンジンオイルってなんだっけ?」そう思う人は結構いるのではないでしょうか。エンジンオイルには、“クルマの血液”と言っても過言ではないほどたくさんの重要な役割があります。今回は、知って得するエンジンオイルの基礎知識をご紹介します。

目次

エンジンオイルは交換の必要があるの?

エンジンが人間でいう心臓なら、エンジンオイルはその心臓を機能させるための血液です。エンジンオイルには心臓であるエンジンを守るという大切な役割があり、クルマを走らせれば走らせるほど汚れていきます。エンジンをかけなくても、食用のオイルなどと同じで空気に触れることで酸化し劣化が進むため、1回の走行距離が短い人も交換が必要です。

 

エンジンオイルを定期的に交換することで、クルマの良いコンディションを長く維持することができます。

道路

エンジンオイルにはどんな種類があるの?

エンジンオイルにはたくさんの種類がありますが、「硬さ(粘度)」「ベースオイル」を選ぶことが基本になります。

 

車種によって推奨されるオイルの「硬さ(粘度)」は異なります。柔らかいオイルはサラダ油のようにサラサラで、逆に硬めのオイルは少しドロっとしています。ちなみに推奨される粘度はそれぞれのクルマの取り扱い説明書などで確認することができます。

 

ベースオイルは、一般的には3種類に分類され、化学合成油・部分合成油・鉱物油に分けられます。

それぞれの違いを簡単に説明すると、化学合成油は、エンジン洗浄と車の環境を考えた高性能なベースオイルであるため高価です。鉱物油は原油から不純物を取り除き精製されたベースオイルで、劣化が早く多少品質は落ちますが、他のものと比べると安価で手に入れることができます。部分合成油は、化学合成油と鉱物油を掛け合わせた中間レベルのベースオイルで、性能もそこそこ、価格もそこまで高価ではありません。

③エンジンフラッシング(オイル使用フラッシング、SOD-1)

エンジンオイルにはどんな役割があるの?

エンジンを守るために必要不可欠な5つの役割をご紹介します。

 

1.潤滑作用

エンジン内部で金属同士が触れ合っておこる摩擦を軽減し、エンジンのスムーズな動きを保つ働きがあります。

2.密封作用

エンジン内部にあるわずかな隙間を密封して、ガス抜けを防ぎエンジンのパワーを維持します。

3.冷却作用

エンジン内部の熱を吸収し、オーバーヒートを防ぎます。

4.洗浄分散作用

エンジン内部に発生した汚れをオイルに取り込むことでトラブルを防止します。

5.防錆(ぼうせい)作用

エンジン内部の金属を酸や水分から守るための膜をつくり、サビつきを防ぎます。

 

この5つの役割が、エンジンのトラブルを防止してくれています。きちんと役割を知ると、エンジンオイルのチェックがいかに重要かが分かりますね。

どのくらいの頻度で交換するの?

エンジンオイルの交換の時期は車種や乗り方によって異なりますが、オートバックスでは5,000kmの走行、または6カ月を目安としたオイル交換をオススメしています。このサイクルで交換すると、新車時に近いエンジンコンディションを維持することが可能です。

クルマ

オイル交換の際には、汚れてしまったエンジンオイルをろ過するオイルフィルターの交換も忘れずに。

 

エンジンオイルを新しく交換しても、ろ過能力が落ちたオイルフィルターのままでは、汚れが溜まりエンジンに悪影響を及ぼすことがあります。エンジンオイルの交換2回につき1回はオイルフィルターも一緒に交換するのがオススメです。

エンジンオイルに負担がかかるシビアコンディションってなに?

クルマにとって過酷な状況をシビアコンディションと言います。

✓ 悪路での走行(雪道、デコボコ道、ホコリの多い道)

✓ 年間走行距離が20,000kmを超える走行

✓ 山道、登降坂路での走行(上り下りが多く、ブレーキの使用回数が多い走行)

✓ 短距離走行の繰り返し(氷点下時での走行が多い、30km/h以下の低速走行が多い、アイドリング状態が多いなども含む)

 

これらのいずれかが走行距離の30%以上を占める場合は、シビアコンディションに該当します。その場合は、エンジンオイルの劣化が早まることがあるので、よりこまめにオイルチェックをしましょう。

シビアコンディション

エンジンオイルの交換はどうやるの?

エンジンオイルの交換は、プロに任せることをオススメします。

慣れていない人がオイル交換をすると、手や道具をオイルで汚してしまったり、オイルが漏れてクルマを傷めたりするリスクが高いです。最悪の場合はクルマが故障し、莫大な修理費がかかる恐れも…。プロに任せれば、オイル交換は15〜30分程度で完了し、クルマを傷つける心配もありません。

交換作業の基本工賃は、オートバックスのメンテナンス会員なら無料(入会金:1,000円(税抜)/継続料:500円 (税抜)、予約はWEBの「PIT作業予約」からが簡単です!

もし、自分でオイル交換をしたい方は、オイル選びやどんな道具が必要なのかスタッフにぜひご相談ください。

花

わたしたちが健康診断に行くように、クルマにも定期的なメンテナンスが必要です。

健康な血液のように新鮮なエンジンオイルを維持して、元気で長生きできるクルマを目指しませんか?

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