居眠り運転が含まれる「安全運転義務違反」による事故の件数は年々減少しているのですが、居眠り運転を起因とする事故は、死亡事故など重大な事故につながるケースは少なくありません。

バスやトラックの運転手は、乗車前に睡眠状態のチェックを受けることが義務付けられるほど「居眠り運転」は厳しくチェックされています。

でも、私たちはプロのドライバーじゃないから関係ない……そう思っていませんか？

みんなで遠くに出かけた帰り道、運転しない人たちはぐっすり眠っていても、運転している人は眠ることができません。でも、同じくらい眠気を抱えているかもしれませんよ。眠気は突然やってくるもの。誰にでも起こりうることだと思って、きちんと対処したいですね。

安全運転にとって大敵な、運転中の眠気。

今回は、そんな急な眠気が起こりやすい状態と、みんなが実践している対処法をご紹介します！

どんなときに眠気を感じやすいかを知っていたら、事前に予防をすることもできます。例えば、以下のようなときは眠気を感じやすいと言われているので、チェックリスト代わりにしてみてくださいね。

【体調面】
　□ 疲れがたまっているとき
　□ 睡眠不足のとき

【運転している状況】
　□ 単調な道を走っているとき
　□ 1人で運転をしているとき

【運転時間】
　□ 休憩なく1時間以上運転しているとき
　□ 1日に3時間以上運転しているとき

つまり「疲れがたまっているとき」に「単調な直線の道」を「3時間以上運転」している状態だったら、要注意です！

また眠気を感じやすい時間帯としては、お昼を食べた後の午後の時間帯が多いのだそう。

運転中に眠気を感じたら、一番いい対策は「仮眠」です。30分ほどでも少し身体を休め、眠ることが一番の眠気解消法であることは忘れないでください。

でも、急にクルマを止められない状態のときもありますよね。そんなときのために、あらかじめ準備をしておくことが大切です。

多くの人がやっている「すぐできる眠気対策」をご紹介しますので、ぜひ取り入れてみてください。

✓ ミント系の飴やガム、タブレットを食べる

手軽にできるのは口を動かしたり、ミントの刺激で気持ちをリフレッシュすることでしょうか。飴やガム、タブレットなど、ロングドライブ前には必ず常備しておきたいですね！

また、ミント系でなくても、硬いグミのような噛み応えのあるものを口に入れてもいいかもしれません。

✓ コーヒーを飲む

こちらはカフェインの刺激で目を覚まそうというもの。でも、カフェインの効果はすぐにはでず、15～20分後からと言われていますので、即効性は期待できません。

✓ 顔や身体を冷やす

冷たい飲み物を顔にあてたり、ミント系のボディタオルがあればそれで身体を拭いたりといった身体的刺激を与えるのもいいですね。何もなければ、冬などは特に窓を開けて冷たい風を入れることでも代用できそうです。

もっと強い刺激が必要なら、身体を叩いたりつねったりするのも効果があるかもしれません。

他にも、大声で歌う、「自分の人生や同乗者の人生の尊さを意識的に考える」ことで気持ちを引き締めるといった眠気対策も。

たかが眠気と思わず、一歩間違えば大きな事故につながることを、常に意識することが大切ですね。

眠気に襲われた時の対処法をご紹介しました。

けれど眠気対策といっても、睡眠に勝る対策はありません。何より大事なのは、今回紹介したような方法で一時的に眠気を抑え、できるだけ早くクルマを停めて休憩・仮眠をすることです。

先を急いでいたとしても、もし事故が起こってしまったらそれどころではありません。安全運転ができるように、時間に余裕をもって、こまめに休憩を取る習慣をつけましょう。

文／森野　日菜子