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公開:2023.4.11
更新:2023.5.1

クルマ旅を楽しみながら、「季節の中にクルマを収めたい」。唯一無二の自分らしい写真撮影

『暮らしとくるま』では、“クルマのある暮らし”の魅力や楽しさを伝える記事の掲載やフォトコンテストを開催しています。今回は、『暮らしとくるま』内の記事に最も多く掲載されており、「暮らしとくるまフォトコンテスト2021」では「#旅の思い出とクルマ賞」を受賞されたagatha_agasaさん(以下、アガサさん)にご協力いただき、応募作品にまつわるエピソード、撮影ポイントの選び方、撮影テクニック、クルマ旅の魅力などについて伺いました。

目次

クルマ旅をしながら、好みの写真を撮るのが自分流の楽しみ方

写真1

『暮らしとくるまフォトコンテスト2021』で「#旅の思い出とクルマ賞」に輝いたアガサさんの作品。ジープのボンネットに舞い降りた紅葉を斬新な構図で切り取った幻想的な写真でした

ーまず、『暮らしとくるま』を知ったきっかけを教えていただけますか。

『暮らしとくるま』を知ったのは、Instagramでフォトコンテストの告知を見たのがきっかけでした。フォトコンテストにはあまり興味がなかったのですが、ちょうど手持ちの写真の中に「#旅の思い出とクルマ」というハッシュタグにぴったりのものがあったので、軽い気持ちで応募してみました。

幸運にも「#旅の思い出とクルマ賞」をいただいたので、それ以来、このハッシュタグを使って投稿させてもらっています。

ーフォトコンテストで入選された写真は、とても美しいですね。どのようなシチュエーションで撮影されたのでしょうか。

私は、クルマと写真とさまざまな場所でキャンプすることが趣味で、よくクルマ旅に出かけています。

毎年、秋は紅葉スポットの見ごろをチェックしていて、あのときは「真っ赤な紅葉を見ながら子持ち鮎を食べたい!」という気持ちがふつふつと沸いてきて、予定を組み直して愛知県の奥三河へ向かいました。

 

途中、雨の紅葉林で宿泊し、翌朝起きてみると、夜とは全く違う光景が!

霧に包まれた辺り一面に美しい朝日が差し込み、幻想的な黄金の世界が広がっていました。愛車(ジープ)のボンネットは、一夜にして落葉で埋め尽くされ、まるで紅葉でラッピングをしたかのようにキレイだったので、思わずシャッターを切りました。

撮影ポイントはクルマを走らせながら、インスピレーションで決める

写真2

サクラが満開の草原で富士山をバックに撮った一枚。誰が見ても「春だな」と感じさせる季節感や空気感が伝わってくる写真ですね

ーInstagramには、季節感のある美しい写真をたくさん投稿されていますが、どのようなことを意識して撮られているのでしょうか。

四季折々の景色の中に、クルマを溶け込ませることを意識して撮っています。クルマをモチーフにした写真を見ていると、風景よりクルマがメインになっていることが多いのですが、私の場合は逆で、美しい風景の中に自分のお気に入りのクルマを置いて撮るのが好きなんです(笑)

もうひとつは、どこで何を撮ったかわかるよう心がけて撮っています。しかも、誰もが知っているスポットというより、ちょっと違う場所で撮るので、周りの人からは「どこで撮ったの?」 と聞かれることが多いです。

写真3

雪道やカラフルな花をモチーフにするなど、さまざまな季節を表現しているところがアガサさんの写真の特徴です

ークルマ旅の目的地や撮影スポットは、どのように決めているのでしょうか。

目的地は、美しい風景や食べ物を堪能できる場所を大まかに決めてから出かけています。出かけるときは、クルマの運転や撮影を楽しみながら行きたいので、なるべく現地まで自走していくようにしています。

 

撮影スポットは、あらかじめ決めているわけではなく、「ここにクルマを入れ込むと、いい写真になりそうだな」と感じるところを探しながらクルマを走らせています。ときには、通り過ぎたところまで戻って写真を撮っていますよ(笑)

写真4

撮影ポイントは、運転しながら想像力を働かせて決めているというアガサさん。どの写真も構図の取り方が素晴らしく、センスのよさを感じます

美しい写真を撮るために、人とは違う構図を見出す選定眼

ークルマを俯瞰(高いところから見下ろす構図)で撮っている写真が印象的ですが、どのように撮影しているのですか。

美しい風景の中にクルマを収めたいと考えていると、自然と俯瞰で撮ることが多いように思います。そのときは、まず高いところまで行って写真を1枚撮って、それを見てクルマの置き場所を決めます。そのあとクルマを所定の場所へ持っていくわけですが、撮影場所に戻るときは崖をよじ登ったりしますよ(笑)

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美しい俯瞰写真を撮るためのエピソードも語ってくれたアガサさん。苦労の甲斐あって、素晴らしい写真に仕上がっていますね

ーカメラは、デジカメとスマホのどちらをお使いですか。

以前はミラーレス一眼(デジカメ)を使っていましたが、最近インスタグラムに投稿している数枚はスマホで撮ったものです。撮った写真は、「Adobe Photoshop Lightroom」という編集ソフトで明るさなど軽く編集することもあります。

 

ーキレイな写真を撮るためのコツはありますか。

デジカメは、自分で設定しなければならない部分があるので、暗く写ってしまうことがありますが、スマホならば簡単にキレイな写真が撮れるので、はじめての方や自信のない方は、スマホがおすすめですね。もし、デジカメで撮る場合は、最初からなるべく明るく撮れるよう設定しておくとよいと思います。

写真6

アガサさんの写真は明るく柔らかい光に包まれたカットも多い。あらかじめカメラの設定を明るめにしておくと綺麗な写真に仕上げやすいとか

オープンエアーと青空の中に沸き立つ大きな雲が好き

ーステキな写真を撮りたいと思う原動力は、どこから生まれてくるのですか。

自分が惚れ込んで買ったクルマを、さまざまな季節の中で撮りたいという想いがあります。たぶん、撮り鉄さん(鉄道車両や鉄道のある景色を好んで撮影する方)と同じように、目の前に広がる美しい景色の中に、自分のクルマを収めたいという気持ちが強いんだと思います。

写真7

アガサさんが大好きなオープンカー。手前にある樹木と曼殊沙華に対比するような構図が見事です

ークルマ旅の魅力や、印象に残っている場所があれば教えてください。

今は、車中泊のできる大型4WDとオープンカーの2台を所有していますが、昔から天気のいい日にオープンカーで走るのが大好きでした。オープンカーは、肌でダイレクトに空気感を味わえるところが最大の魅力で、秋口にどこからともなく金木犀の香りがただよってくると、最高に幸せな気分になります(笑)これから先もオープンカーは、1台は所有しておきたいと思っています。

 

印象的な場所といえば、まずは北海道稚内市にある「白い貝殻の道」が美しくて、とてもステキでした。あとは、長野県大鹿村にある「天空の池」へ行ったときです。空に竜のように立ち上がっていた雲がとても印象的でした。たしか、北海道の宗谷岬へ向かっていく1本道でも同じような雲を見て感動していたので、私は青空に沸き立つ大きな雲が好きなのかもしれません(笑)

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数多いクルマ旅の中で印象に残っている北海道稚内市にある「白い貝殻の道」

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長野県大鹿村にある「天空の池」で見た竜のような大きな雲も、とても印象深かったそうです

唯一無二のクルマ旅+撮影を続けて

今回は、クルマ旅を楽しみ、四季折々の風景をクルマとともに収めるアガサさんにお話しを伺いました。クルマ旅を楽しみながら、美しい風景の中に愛車を溶け込ませる形で撮ったアガサさんの写真を拝見していると、なぜか、その場所へ行ったような感覚になるから不思議です。きっとアガサさんも、誰もが見たことのない唯一無二の自分らしい写真を撮るのが楽しくて、クルマ旅+撮影を続けているのでしょう。

 

アガサさんの写真は、『暮らしとくるま』の記事に何度も掲載されています。ぜひ、アガサさんの写真を探してみてくださいね。

取材協力・写真提供いただいたInstagramフォロワーさん:agatha_agasaさん

https://www.instagram.com/agatha_agasa/

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