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公開:2023.8.8

車内のバックカメラの装着が義務化! いつから開始? 後付けは必要?

運転初心者が苦手なバック駐車をするときに、後方確認にとても役に立つバックカメラ。 国土交通省は、2021年6月に保安基準を改正し、バックカメラや検知システムなどの後退時車両直後確認装置の装着を義務付けました。今回は、バックカメラ装着義務化のポイントや「今、自分が乗っているクルマにもバックカメラを付ける必要があるの?」「バックカメラってどんな種類があるの?」などの疑問について解説します。

目次

そもそもバックカメラとは?

バックカメラは、駐車時の後方の状況を運転席から振り向くことなくモニターで確認できる便利なアイテムです。「リアカメラ」や「リアビューカメラ」とも呼ばれており、車両後方に取り付けた小型カメラによって、後方画像をナビ等のモニターに映し出します。バックするときの視野を拡げてくれるので、特に、バック駐車が苦手な運転初心者にとっては心強い味方です。

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車両へのバックカメラの装着義務化の背景

法令の改正により車両へバックカメラや検知システムまたはミラーの装着が義務化された背景には、車両後退時に歩行者を巻き込んでしまう事故の多発があります。なかには、小さい子どもや高齢者の方、視覚障がいを持つ方が犠牲になる痛ましい事故も起きており、公益財団法人交通事故総合分析センターによると、後退時に発生した事故件数は減少傾向にあるものの、平成29年は交通事故全体の約5%にものぼることがわかります。バックカメラの装着によって、このような後退時の交通事故の減少が期待されています。

「後退時車両直後確認装置」の義務化とは? いつから始まる?

国土交通省は、2021年6月に保安基準を改正し「後退時車両直後確認装置に係る協定基準(第158号」により車両直後を確認できる装置の設置を義務化することを発表しました。保安基準の改正内容は、新たに採択された国際基準を適用し、国際的な整合を図りつつ自動車の安全基準の拡充・強化を図っています。

バックカメラや検知システム、ミラーといった「後退時車両直後確認装置」装着の義務化は、すでに段階的に始まっており、2022年5月以降の新型車、2024年5月以降の継続生産車(既存モデルの新車)には、法令に則ったバックカメラなどが標準装備されます。

「もしかして自分の車両にもバックカメラを付ける必要があるかも?」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、この義務化は、現時点では新たに製造される自動車に対してのもので、今所有している車両へのバックカメラの装着が義務化されたわけではありません。しかし、バックカメラは後方確認するうえでとても便利ですので、バックカメラを取り付けたいと思う方もいるでしょう。バックカメラは、後付けでも装着することが可能です。

後付けできるバックカメラの選び方のポイント

バックカメラは、多くはカーナビゲーションを購入するときにオプションで付けますが、後からバックカメラだけ購入して取り付けることも可能です。そのほか、カーナビゲーションとは別に、バックカメラ専用モニターとバックカメラをセットで購入して取り付けることもできます。バックカメラを選ぶときには、画角の広さや画素数、画質などを考えましょう。

 

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【画角の広さ:標準・魚眼

バック駐車が苦手な方には、車両の後方映像をそのまま映し出す標準レンズがおすすめです。車両と障がい物の距離感がつかみやすいのが特徴のレンズです。対して、魚眼レンズは、映像が歪んで見えるため慣れるまでは距離感がつかみにくいかもしれませんが、標準レンズに比べて見える範囲が広い傾向にあるため、後方の状態が確認しやすくなります。

【画素数

後方をしっかり確認するためには、デジタルカメラやスマートフォンのカメラと同様に、カメラの画素数が大切です。夜間でも一定以上の鮮明な画像が確認できる30万画素以上のものがおすすめですが、画素数が高くなるほど、価格も高くなる傾向があります。

【画質:イメージセンサーの有無

HDR(ハイダイナミックレンジ)対応のイメージセンサーがついているものは、通常のものよりも幅広く明暗の差をとらえ、肉眼で見たときに近い鮮明な画像として確認できます。

バックカメラ自体の価格は、おおよそ1~2万円台のものが一般的で、取付作業時間は2時間程度です。加えて、専用ケーブルや取付工賃などの費用がかかります。また、車種によって取付作業時間や工賃もかわってきますので、オートバックスなどのカー用品店で一度相談してみましょう。

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後方の見えづらさを解消して、運転に安心を

バックカメラ自体は小さいものですが、これひとつで車両がバックする際の安全対策ができるのは、うれしいですね。とはいえ、バックカメラだけに頼りすぎてはいけません。後退時の安全確認は、目視もすることが大前提ですので、目視とバックカメラをうまく使い分けて、バックのときも安心して運転できるようになるといいですね。

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