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公開:2023.9.15
更新:2023.9.15

親から子どもへ。世代を超えてつなげる感謝と思いやりのバトン

親や祖父母の慈しみに満ちた思いやりは、子どものころはなかなか気づきにくいもの。大人になって思いかえせば、成長を見守ってくれたそのやさしさに、しみじみとありがたみを感じます。そして、その感謝を子どもたちへもつなげていけたら―――前回に続き、RoomClipユーザー様に、ドライブの思い出について語っていただきました。

目次

引き継がれる家族との思い出を運ぶクルマ

母の愛車の日産 パオは、わたしが幼稚園のときから乗っている大切な思い出が詰まったクルマ。母も大好きなクルマで、乗らなくなった後も、手放さずに車庫で保管するほどでした。私が20歳になり免許を取った際に、働いて貯めたお金でパオを修理に出すことに。再び乗れるようになった愛車は、幼稚園児のときは母が運転して、今は私の運転で母を助手席に乗せて、再び動き出しました。15年あまりの時を経て、また親子の新たな思い出を運んでくれています。(愛知県 30代)

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天国へ行った大好きな家族とのかけがえのない思い出

亡くなった祖父がまだ元気だったころに、クルマを買うことになりました。祖父は「孫が免許を取ってクルマを運転できるようになったときにも、乗れるようなデザインのクルマがいい!」と言って、今、私が乗っているクルマを購入。そのときの祖父の気持ちがうれしくて、このクルマが気に入っています。祖父の形見だと思いながら、これからも大事に乗り続けたいです。(大分県 20代)

 

家族でドライブに出かけることが、わが家に代々受け継がれている恒例行事になっています。私の子ども時代は、夏休みに両親と2週間のクルマ旅へ出かけることを20年以上にわたって、両親が計画してくれていました。今年は九州、今度は北陸というように、両親が大まかな目的地とドライブコースを決めて、日本各地を巡っていました。

旅行先で子どもが気に入った場所があると、長く滞在できるように急きょ予定を変えて連泊にして、いろいろな体験ができるよう、両親が見守ってくれた中で育ちました。

最近、両親を亡くし、あらためて家族の時間の大切さを実感しています。今は自分の子どもたちに、両親がしてくれたような思い出に残る時間を一緒に過ごせればと思います。いつも信頼できるクルマが当たり前のようにある時代を、ありがたく思っています。(静岡県 50代以上)

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小さいころに父が運転するクルマの助手席に座って、よくいろいろな場所へ連れて行ってもらったことが、心に残る大切な思い出でした。大人になって免許を取ってから数年後に、父の胃癌が見つかりました。今度は、自分が父を助手席に乗せて、お台場の病院へ2時間近くかけて通院する日々……それが半年ほど続いた後に、父は亡くなりました。家から病院まで一緒に車内で過ごした時間は、幼いころのように父と娘で隣に座っていた時代と重なって忘れられません。父がこの世にいなくなってしまった今思うのは、クルマがなかったらあの大切な時間は過ごせなかったということです。(東京都 40代)

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感謝と思いやりのバトンをつなげるドライブの時間

大人になってはじめて気づく、親や祖父母のやさしさに感謝の気持ちで胸がいっぱいになります。自分が子どものころに周りの大人にしてもらったように、子どもたちへとつなげるのも素敵なことです。楽しかったドライブの思い出を振り返りながら、感謝と思いやりのバトンをつないでいきたいです。

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