
いざというときに乗員を守る「エアバッグ警告灯」! 点灯したらすぐに点検を
普段あまり意識しない警告灯。ついうっかり見落としてしまうと重大なトラブルにつながる可能性もあります。今回は、おなかの上でバランスボールを抱えているようなアイコンの「エアバッグ警告灯」についてご紹介します。エアバッグ警告灯が点灯したときの原因や対処方法をしっかり覚えておきましょう。
目次
エアバッグ警告灯ってどんなもの?

エアバッグ警告灯は、正しくは「SRSエアバッグ/プリテンショナー警告灯」といいます。SRSとは、補助拘束装置の意味である“Supplemental Restraint System”の略称です。
このエアバック警告灯を点灯・点滅したままにしていると、もし衝突事故が起きたときに正しく機能せず、大きなケガを負ってしまうかもしれません。

ハンドルや助手席の前方には、エアバッグがあることを示す「SRS AIRBAG」の刻印が
衝突時の乗員を守るエアバッグやプリテンショナーシートベルト

そもそもエアバッグは、クルマが衝突した際に瞬時に膨らみ、乗員を保護するためのものです。エアバッグ搭載は、日本では義務付けられていないものの、その安全性から多くの車両に搭載されている機能です。近年では、運転席の前方だけではなく、助手席前方や、後部座席の側面まで展開するものなどさまざまな種類が増えています。
また、プリテンショナーとは、車両に強い衝撃を受けたときにシートベルトを瞬時に巻き取り、乗員の上体が前方に移動することを防いでくれる装置や機能を指します。
どちらの装置も、車両に一定の衝撃を感知した場合に作動し、乗員の安全を守る役割があります。

これらの機能は、シートベルトを正しく着用していることが前提。したがって、シートベルトを装着していなかったり、正しく装着できていなかったりする状態では、正しい効果が得られません。必ず、クルマに乗るときには、すべての座席で正しくシートベルトを着用するようにしてくださいね。

<出典> 警察庁 シートベルトの正しい着用方法
エアバッグ警告灯が点灯する原因
それでは、エアバッグ警告灯が点灯・点滅した場合には、どんな原因が考えられるのでしょうか。主な原因としては以下のものがあげられます。
✔ 電気系統の異常
エアバッグに送られる電気系統に、配線の断線や故障などが発生し、何らかの異常が生じたとき
✔ センサーの異常
エアバッグやプリテンショナーを作動させるための衝撃を検知するセンサーに異常が生じたとき
✔ シートベルトプリテンショナーの不具合
いざというときにシートベルトを引き上げるプリテンショナーに不具合が生じたとき
✔ シートベルトあるバックル部分(受け皿)の不具合
シートベルトのバックル内部に汚れや接触不良の不具合があるとき
✔ バッテリーの容量不足
電圧が低くなり、エアバック作動に関わる電力供給ができなくなったとき
このように、衝撃を感知するシステムに何かしら異常や不具合が起きていることを示しています。エアバッグ警告灯が点灯・点滅したら、速やかに整備工場やディーラーに行き、点検を受けて原因を確かめましょう。エアバッグ警告灯の点灯・点滅を放置したままにすると、車検に通らなくなります。また、それだけではなく走行中にエアバッグが誤作動を起こす可能性もあります。

フロントエアバッグがある座席に、後ろ向きチャイルドシートを乗せてはいけないことを示したマーク
いざというときに安全にエアバッグが機能するように
エアバッグは、事故の衝撃からカラダを守ってくれる大切な装置。走行には直接影響はないものの、もし車両がどこかに衝突してしまったときに、私たちの安全を守ってくれます。エアバッグ警告灯が点灯・点滅していたらすぐに点検をして、安心した状態でクルマを運転できるようにしましょう。

