
クルマのヘッドライト活用して安全・安心ドライブを楽しもう
夕暮れどきは歩行者と自動車の交通事故が多く発生する時間帯です。クルマを運転していると、早めのヘッドライト点灯を促す案内やポスターなどを目にしたことがあるかもしれません。今回は、交通事故が多く発生する時間帯の危険性や、ドライバーができる夕暮れどきの運転の注意点、ヘッドライト活用法などの交通安全につながる情報を紹介します。
目次
夕暮れどきは歩行者対自動車の交通事故が発生しやすい時間帯
警視庁の調査によると、日の入り前後1時間の「薄暮(はくぼ)時間帯」といわれる夕暮れどきに交通事故が多く発生しています。

<出典>政府広報オンライン
さらに、夕暮れどきは、歩行者対自動車の事故が昼間の時間帯と比較して約3.3倍多く発生しており、ほとんどが「歩行者の道路横断中」に発生しています。

<出典>政府広報オンライン
ドライバーができる夕暮れどきの運転の注意点
夕暮れどきや夜間の運転は、周囲が暗いため速度に対する感覚が鈍くなりスピードを出しがちになってしまうことがあります。
交通事故を予防するためには、周囲が暗くなったと感じる前に早めにヘッドライトを点灯し、視界を確保するとともに自車の存在を他の歩行者や自転車等に知らせることが大切です。そして、昼間よりも走行しているスピードを抑える意識を持つことを心がけましょう。
また、横断歩道の手前では、歩行者がいるかもしれないことを考慮して速度を落とし、横断歩道を渡ろうとしている歩行者を見つけたらすぐに停止できるようにします。

ヘッドライトのハイビームとロービームをうまく使いわける
夜暗くなってから街灯が少ない場所を走行する場合、ライトをハイビーム(上向き)にすると、遠くまで視界が確保でき、歩行者や自転車を見つけやすくなります。
ハイビームだと相手がまぶしく交通の妨げになるので、対向車(自転車含む)や先行車がいるときは、必ずロービームに切り替えましょう。

<出典>政府広報オンライン
ハイビームへの切り替えは、ライトレバーを奥側に押すと切り替わり、メーター部分に青いライトマークが点灯することで確認できます。

ハイビームに切り替えると青いライトマークが点灯します
ヘッドライトに関連する便利機能
【オートライト機能】
オートライト機能は、周囲が暗くなると自動的にヘッドライトを点灯する機能で、夕暮れどきやトンネルなどでも点灯忘れしなくなる便利な機能です。車種によっては、昼間も点灯するデイライト機能が付いている場合もあります。オートライト機能は2021年10月以降に販売された国内の新車には装着が義務化されています。それ以前に発売されたクルマでも多くのクルマに装着されていますので、クルマのライトレバーに「AUTO」の文字があるか確認してみましょう。

切り替えはライトレバーの「―」印をAUTOに合わせるだけ
オートライト機能の切り替えは、AUTOとある部分にヘッドライトスイッチを合わせることでできます。車種によって異なることもありますので、詳しくは取扱説明書で確認してください。
【オートハイビーム機能】
街灯が少なく、暗い場所で対向車や先行車がいないときに、ハイビームに自動で切り替わる機能です。オートハイビーム機能は、オートハイビームスイッチをオンにした状態で、ライトレバーをロービームに設定しているときに作動します。
ただし、車両前方の暗さが足りないときや、歩行者や自転車などの対象が小さく検知できないときには、ハイビームのままになってしまうことがあります。機能を過信しすぎず、必要に応じて手動でロービームに切り替えることが必要なときもあります。
オートハイビーム機能の設定方法は、車種によって異なることもありますので、詳しくは取扱説明書で確認してください。

トヨタ プリウスの場合、ライトのアイコン内にAの文字があるのがオートハイビームスイッチです
ヘッドライトを早めに点灯して、交通安全を
今回は、夕暮れどきの運転の注意点と早めのヘッドライト点灯の重要性について紹介しました。夕暮れどきに限らず、いつでも視界を確保して、自車の存在を周囲に気づいてもらうのは大切です。ヘッドライトの便利な機能を活用して、安全・安心なドライブを楽しみましょう。

