Parked car with snow

公開:2021.2.12
更新:2023.1.24

寒い冬の朝、フロントガラスが凍ってる! 【クルマの凍結対策 & 予防法】

底冷えする冬の朝、いざクルマに乗ろうと思ったら、フロントガラスが凍って前が見えない! とっさに、お湯をかけて霜を溶かしてみたものの……って、ちょっと待って! 本当にそれ大丈夫ですか? 今回は、ちゃんと知っておきたいフロントガラス凍結解消法と、凍結予防アイテムを合わせてご紹介します。

目次

フロントガラスに霜が降りるのには条件が。“霜指数”をチェックしてみよう!

フロントガラスの凍結は、気温が寒い日に必ず起こるというわけではありません。気温が低温(およそ3~5℃以下)のとき、湿度が高いとき、風が弱いときなどの複数の条件が揃う、いわゆる「霜が降りやすい日」に発生しやすいといわれています。寒さでフロントガラスが冷やされ、空気中の水蒸気が昇華して付着するんですね。ウェザーニュースの“フロントガラス凍結予報”や日本気象協会の“霜指数”を発表しているので、参考にしておくとよいかもしれません。

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ガラスは急激な温度変化で割れることも。お湯はダメ!

クルマのフロントガラスが凍ったときに、真っ先に思いつくのが「氷をお湯で溶かそう!」かもしれませんが、実はこれは危ないのです。ガラスは温度の変化で膨張と収縮をする性質があります。凍ったガラスにお湯をかけることによる急激な温度変化で、フロントガラスが割れることも。もちろんこれはクルマの窓ガラスに限ったことではなく、ガラスの器や自宅の窓ガラスにもいえることです。また、かけたお湯が再び凍る恐れもあり、おすすめできません。

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お手軽 & 効果はばつぐん「解氷剤(解氷スプレー)」

では、どうしたらよいかというと、一番手間がかからないのは吹き付けるだけの解氷剤(解氷スプレー)を使うこと。特殊アルコールを強い噴射力でスプレーすることにより、氷を溶かしてくれます。1分ほどの短時間で視界が確保できるようになるので、冬の時期には常備しておくと便利なアイテムです。

何も道具がなければ「デフロスター」で取るのもあり

時間に余裕があれば、デフロスターで溶かすという方法もあります。フロントガラスのくもり取めでも使用されるこの機能ですが、そもそもこのデフロスターというのは、着霜や着氷、結露を防止する装置です。

 

方法は、クルマのエンジンをかけて、FRONTと書かれて矢印が3本上に向いているスイッチをONにするだけ(REARと書かれたボタンは“デフォッガー”と言い、リアガラスの霜やくもりを取る装置です)。オンにするとダッシュボード付近から温風が噴出し、クルマの内側からガラスを温めることにより霜を溶かしていきます。少しずつ温めるのでガラスの負担がかかりません。

 

ただ、少しずつ霜を溶かすので、10分ほど時間がかかってしまうことと、その間、クルマはアイドリング状態になるので、霜取りで毎朝使うとなると環境面での負担も気になります。

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体力勝負でスクレーパーやスノーブラシを使って直接落とす!

Hand in leather glove scraping ice or snow from window of car

頻繁にフロントガラスの凍結が起こる地域だと、毎回、解氷剤を使うのは、少しコスパが悪いと感じる人もいるかもしれません。また、忙しい朝に毎日デフロスターで溶かしている時間もない! という方におすすめなのは、スクレーパーを使って、霜をそぎ落とす方法。

 

また霜だけでなく雪も降る地域の方は、スノーブラシ付のものが便利です。スクレーパーは、さまざまな形状のものがあるので、実際に手に取ってみて、柄の持ちやすさや収納しやすさ、大きなクルマであれば柄の長さなどを基準に選ぶといいですね。

 

霜取りは寒い朝の野外作業になります。解氷剤と併用して霜をそぎ落としやすくしたり、体力に自信のある方や朝の運動にぴったり! と前向きに思える人にはおすすめの方法です。

断熱シートをかぶせて凍結を防ぎましょう

霜取りがそもそも面倒だと思ったら、クルマのフロントガラスに断熱シート(凍結防止カバー)をかぶせておくと、凍結予防になります。

 

凍結は外気に含まれる湿気と冷気がなければ起こらないので、断熱シートにより外気をシャットアウトし凍結を防ぎます。断熱シートは、冬だけでなく夏は日除けとしても使用できるので、特に屋根のない駐車場に止めている方は、一年中シートをかぶせて駐車しておくのもいいかもしれないですね。フロントガラスのホコリ、花粉などの汚れ防止にもなるので、洗車の手間も少し軽減できそうです。

フロントマスク
フロントマスクを取ったところ

フロントガラスが凍結したときの解消法はいかがでしたか。意外と知らなかったこともあったのではないでしょうか? クルマに霜が降りる頻度や朝の忙しさはそれぞれ。あらかじめ霜の予報をチェックしたり、使いやすいアイテムを探してみたり、いろいろ試して自分に合う方法を見つけられたらいいですね。

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