プレゼンテーション1 (3)

公開:2024.9.9
更新:2024.9.9

万が一に備えて安心「ドライブイン避難訓練」参加レポート

最近ニュースで目にすることが多い、地震や台風、豪雨による水害など、避難を余儀なくされる災害が頻発しています。避難指示が出た際には、できるだけ早く避難所への避難が推奨されます。小さなお子さまやペットと一緒の場合には、クルマで一時的に過ごす車中避難をすることもあると思います。車中避難をするときに注意すべき点や準備しておくと安心なものなどを確認・体験できる「ドライブイン避難訓練」に参加しましたのでレポートします。 お家の備えにも活用できる有用な情報が盛りだくさんでした。

目次

「ドライブイン避難訓練」とは?

2024年9月1日に開催された「ドライブイン避難訓練」は、災害時の車中避難への正しい知識と快適に過ごすヒントを体感して学べるイベントです。主催の全国石油商業組合連合会は、今までも満タン&灯油プラス1缶運動を推進してきましたが、今回初めてのイベントとして開催されました。

 

災害に遭ったときには、徒歩で安全が確保されている施設に避難することが原則です。しかし、家族や環境などが理由で、一時的にクルマを避難場所にするケースが増加しているそうです。

 

2016年に発生した熊本地震では余震が長引き、自宅での生活に不安を感じた6割の方が車中避難を経験したそうです。また、首都圏など人口が集中する都市部では、避難場所が不足して車中避難を余儀なくされる可能性があります。

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「ドライブイン避難訓練」では、災害時の万が一の選択肢として、車中避難をするときの正しい知識を体感型で学ぶことができるイベントです。
自分のクルマに乗って参加して、実際に体感しながら学ぶことができる珍しい開催形式のイベントでした。

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災害対策として準備しておくこと

まずは災害支援・防災教育コーディネーターで社会福祉士の宮崎 賢哉さんと看護師で救急救命士や防災士の資格を持つ幾島 治恵さんから、災害対策として事前に準備しておくことの説明が、過去の事例なども交えてわかりやすく説明がありました。

 

① 家族と連絡が取れる方法を確認する

災害伝言ダイヤル117やインターネットの災害用伝言版などがあるので、使い方なども事前に確認しておくと安心です。

 

② 家族の避難場所・避難経路を確認・共有しておく

防災マップやハザードマップで避難場所や周辺の危険な場所などを確認し、家族の集合場所や避難経路などを事前に共有しておきましょう。

 

③ 家具の防災対策

避難経路の確保だけではなく、寝室やこども部屋に背の高い家具がないか確認します。
背の高い家具の転倒防止対策やガラスの飛散防止なども実施しましょう。

 

④ 非常時に持ち出すものや備蓄品の準備

災害対策 ハンドブックのチェックリストを活用して、災害対策用品を備えましょう。

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ペットがいる場合は、ペットの食事やトイレシート・おむつなども用意しておきましょう。 <出典>全国石油商業組合連合会「災害対策ハンドブック」

車中避難をするときにクルマに準備しておくこと

普段から意識しておきたいのが、ガソリンや灯油など燃料の残量です。
車中避難の実験では、燃料タンク55リットルの普通車でエンジンをかけて、カーエアコンを25度に設定し、ラジオをつけ、スマホ充電したところ、約2日間(42時間)過ごすことができたそうです。
災害時にはガソリンスタンドに長蛇の列ができ、やっと燃料補給できても量を限定されることも発生しています。普段からクルマのガソリンが半分を切ったら、早めに給油することを心がけましょう。
「ドライブイン避難訓練」では、ガソリン満タン&灯油プラス1缶運動(満タン運動)として推奨されていました。

その他、クルマで過ごすときにプライバシーを確保し、快適に過ごすために、準備しておいた方がいいものは、携帯トイレ、寝袋・マット、目隠し用カーテン、アイマスク・耳線、エアクッション、着圧ソックスなどです。
季節によっては、暑さ対策としてクルマに取りつけることができる日よけやカーテン、寒さ対策として毛布やマフラーや目出し帽などを用意するのも有効だそうです。

万が一、災害時に車内に閉じ込められてしまった場合の備えとして、緊急脱出ハンマーも必要です。

過去に暮らしとくるまでご紹介しているアイテムも多いので、詳しくはリンクを確認してみてください。

車中避難のときのリスクとおすすめのエクササイズ

車中避難のリスク

車中避難は、避難所にいるよりもプライベートが確保できるうえ、冷暖房が付いているので快適に過ごすことができます。しかし、エコノミークラス症候群や一酸化炭素中毒などの命の危険が伴うリスクがあることに注意しましょう。

エコノミークラス症候群のリスクを予防するためには、ときどき軽い体操やストレッチ運動を行ったり、こまめな水分補給をしたり、ゆったりした服装や眠るときには足を下げないようにすることなどが必要です。

厚生労働省では、エコノミークラス症候群の予防のための足の運動を啓発しています。

車中避難のときにおすすめ! ドライブinエクササイズ

車内でも簡単にできるエコノミークラス症候群予防のための運動を紹介します。
① 足の指でじゃんけんのグーをつくる
② 足の指をひらく(じゃんけんのパー)
③ 足を床につけた状態と上下につま先立ちを繰り返す
④ つま先を引き上げる
⑤ ひざを両手で抱え、足の力を抜いて足首を回す
⑥ ふくらはぎを軽くもむ

「ドライブイン避難訓練」でも、エコノミークラス症候群の予防のために、エクササイズを実施しました。さらに足の指でじゃんけんをして、楽しんで取り組めるような工夫もしていました。

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携帯トイレの使い方

そのほか、来場者に配られた携帯トイレと実験用のお茶を使って使用方法を体験することができました。今回は、粉末タイプの携帯トイレを使用しましたが、すぐにお茶が固まったことに会場からは驚きの声があがりました。来場者の中でも携帯トイレを準備している方は少しだけ見られましたが、実際に自分で使ったことがある方はほとんどいませんでした。

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携帯トイレがどの程度水を吸収するのかお茶で実験

暮らしとくるまでも、過去に携帯トイレの使い方を紹介していますので、ぜひご覧ください。

携帯用トイレがあれば、クルマの中をトイレとして使うこともできます。
その際にあわせて準備しておきたいのが、外から目隠しをするためのカーテンです。マグネットで簡単に取りつけられて、遮光1級のCAP Styleの「マグネット取付けカーテン」がおすすめです。

防災対策をご家庭で確認しておき、快適なクルマのある暮らしを楽しみましょう

「ドライブイン避難訓練」では、万が一、災害が起こってしまったときにも慌てず避難できるような心がけや準備をしておく大切さがわかりました。
ここで紹介したクルマの防災アイテムは、防災対策にもなりながら普段の生活や、アウトドア、ドライブを快適に楽しめるものがたくさんあります。
防災への備えの参考にしていただき、快適なクルマのある暮らしを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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